「〇〇すべき」に振り回されない生き方:自分軸で行動するための考え方
「〇〇すべき」という言葉は、日常のあらゆる場面で耳にすることがありますよね。お正月は「おせちを食べるべき」、新年には「初詣に行くべき」、職場では「すぐに返信すべき」など、「すべき」というルールがいつの間にか自分の行動を縛ってしまうことも。特に年末年始には「すべきことリスト」が頭をよぎり、何となく行動に移してしまうことも多いのではないでしょうか?
でも、その「すべき」は本当に自分がやりたいことなのでしょうか?この記事では、「〇〇すべき」に振り回されず、自分のペースで行動するための考え方と、他人の価値観に惑わされずに生きるコツについて解説します。
【「すべき思考」が生まれる3つのパターン】
「〇〇すべき」という考え方は、私たちの生活の中でごく自然に生まれてしまうものですが、それにはいくつかのパターンがあります。自分の行動がどの「すべき」に影響されているかを理解することが、無駄なストレスを減らす第一歩です。
- ① 自分の中から生まれた「すべき」
これは、あなた自身が心の底から「これをやりたい」「やるべきだ」と感じることです。たとえば、「健康のために毎朝ジョギングを続けたい」と思うとき、それは自分の内なる欲求から生まれた「すべき」であり、無理に強制されているわけではありません。これを行うことで、自分の価値観や目標に沿った行動ができるため、達成感や満足感を得やすくなります。 - ② 他者から押し付けられた「すべき」
これは、誰かから「これをやるべきだ」と言われて生まれたものです。上司や親、友人などからの「こうすべきだよ」「普通はこうするものだ」というアドバイスや意見が、あなたの行動に影響を与えることがあります。このような「すべき」は、あなた自身の考えではなく、他者の価値観に基づいているため、やらなければならないプレッシャーを感じやすくなります。 - ③ 社会的な常識や他人の目を気にした「すべき」
最も厄介なのは、社会の常識や他人の目から生まれる「すべき」です。たとえば、「お正月には年賀状を出すべき」「家族を大切にするべき」といった社会的なルールや周囲の期待が、あなたの行動を縛ってしまうことがあります。このタイプの「すべき」は、周囲の目を気にして行動しているだけなので、心からの満足感を得にくく、逆にストレスが溜まってしまうことも多いです。
これらの3つのパターンを理解することで、自分がどの「すべき」に影響されているかを見極め、必要に応じて対処することができるようになります。
【「すべき」に振り回されるデメリット】
「〇〇すべき」という考えに縛られて行動することは、自分の行動を制約し、心の自由を奪うだけでなく、さまざまなデメリットを生み出します。ここでは、すべき思考に振り回されることの主なデメリットについて見てみましょう。
- 自分の感情や欲求が見えなくなる
他者や社会からの「すべき」に従い続けると、次第に自分の本当の気持ちや欲求がわからなくなってしまいます。たとえば、「お正月には年賀状を出すべき」と思い込んでいると、心の中では「本当はやりたくない」「メールで済ませたい」と感じていても、それを無視してしまうことに。こうした行動を繰り返すと、自分の本音と行動が乖離し、ストレスを感じるようになります。 - 行動に対する満足感や達成感が得られない
他者や社会の「すべき」に従って行動すると、やり遂げても「やらなきゃいけなかったからやっただけ」と感じ、達成感や満足感を得にくくなります。たとえば、「仕事では残業すべき」と思っていると、どれだけ仕事をこなしても「やって当たり前」という感覚になり、達成感が生まれません。これが続くと、モチベーションの低下につながり、やる気を失ってしまうこともあります。 - 他人の期待に応えることがストレスになる
「すべき」を他者の期待に応えようとする行動として捉えると、次第に「相手に認められたい」「評価されたい」という気持ちが強くなり、自分を追い込む原因になります。たとえば、職場で「もっと頑張るべき」「結果を出すべき」と思い続けると、成果を出しても相手からの評価を過剰に気にするようになり、自分のペースを見失ってしまいます。
このように、「〇〇すべき」にとらわれることは、自分の感情を無視し、他人の基準で生きてしまうことにつながり、心の疲弊を招いてしまうのです。
【すべき思考を手放し、自分軸で生きるための方法】
「すべき思考」に振り回されず、自分の価値観で行動するためには、どのようなアプローチを取れば良いのでしょうか?ここでは、すべき思考を手放し、自分軸で生きるための具体的な方法を3つ紹介します。
- 「本当に自分がやりたいか?」と自問する
まず、何かを始める前に「これは本当に自分がやりたいことか?」と自問してみましょう。たとえば、「お正月だからおせちを食べるべき」と感じたときに、「おせちを食べたいのは自分の意思か?」と問いかけます。その結果、自分が本当にやりたいことではないと気づいた場合は、「やらなくてもいい」と自分に許可を与えることが大切です。これを繰り返すことで、自然と「すべき思考」を手放せるようになります。 - 自分の価値観リストを作る
自分の価値観を明確にすることで、他者の「すべき」に影響されにくくなります。たとえば、「自分は健康を大切にしたい」「家族との時間を重視したい」といった価値観リストを作り、そのリストに沿った行動を心がけるようにしましょう。自分の価値観に合致しない「すべき」は、意識的に拒否することを練習します。これにより、自分が本当に大切にしていることに基づいて行動できるようになります。 - 「すべき」に対して距離を取る訓練をする
何かを「やらなければならない」と感じたときは、あえて「本当にやる必要があるのか?」と疑ってみることが効果的です。具体的には、「これは自分にとってプラスになる行動か?」「やらなかったらどんな影響があるか?」と冷静に考えることで、自分が行動するかどうかを判断します。この訓練を繰り返すことで、他人の価値観に振り回されず、自分のペースを守ることができるようになるのです。
これらの方法を取り入れていけば、自然と「〇〇すべき」という考えに左右されることなく、自分らしい行動が取れるようになり、心に余裕が生まれるでしょう。
「〇〇すべき」という言葉に振り回されていると、いつの間にか自分の気持ちを見失ってしまうことがあります。まずは、他者の基準ではなく、自分の価値観に基づいた行動を心がけ、自分らしく生きる習慣を身につけましょう。そうすれば、もっとストレスフリーな生活が実現できるはずです。
ではまた!